これまでの当校の取り組みが評価され、2023年8月、文部科学省国際統括官付より、ユネスコスクール・国内キャンディデート校として承認されました。
引き続き、パリのユネスコ本部におけるユネスコスクール正式登録を目指し、更なる学習・活動を積み重ねてまいります。
私たちの目指すもの
(経営方針等)
■Let’s DIY SCHOOL!~自分たちの手でつくる「親立」の学校~
私たちは、和歌山県紀の川市にある一般社団法人立の幼稚園とオルタナティブスクールです。
- 教育を学校任せにするのではなく、親も主体となって教育内容や環境を考え、生み出していきたい。
- めまぐるしく変わっていく社会に応じて、既存の枠組みに捉われず、柔軟に変化していきたい。
- 自分たちの手で、世界が変わるということ。周囲の大人たちがその実践者となることで、子どもにそ のメッセージを伝えていきたい。
以上の理由から、学校法人という形態を取らずに運営しています。
~ 学園の主な取り組み ~
《乳幼児》
親子クラス「ひこばえ」「つぼみ」
《幼稚部》
こども園ほしの子
《初・中等部》
※現在、9年生までのクラスが運営されています。
《大人の学び・活動》
乳幼児子育て講座
シュタイナー治療教育基礎講座
畑部
■地方における”持続可能な”シュタイナー教育の実践
私たちは、世界中のシュタイナー学校に共通する「国際ヴァルドルフカリキュラム」を参考にしていま す。しかしながら、主要都市から離れたこの地域で実現するには、人員(生徒・教員)や資金の確保の面 で、とても大きな課題があります。カリキュラムの面でも、経営の面でも、既存の学校像に捉われること なく、自分たちにとって持続可能な形を模索することが、常に求められる環境にあると言えます。
■次の目標は、地方の小さな学校のロールモデルとなること
8年の活動を経て、次第に見えてきたのは「地方における普遍的な課題」です。
【地方の課題】
地方には、教育の選択肢が不足している。
→(不登校などを理由に)一度学びの機会を失ってしまった子は、次の居場所を見つけることが難しく なる。

今の私たちにできることは、
- 教育の一つの選択肢として、小さくても存在しつづけること
- 地方に多様な教育をもたらすための、一つの運営モデルを示すことではないかと考えます。
~ 具体的な取り組み ~
- 「シュタイナー治療教育教員養成講座」の運営(2017年より継続的に開催)
- 見学実習生の受け入れ(累計6名)、小規模校立ち上げのサポート(累計4団体・・・長野県、石川 県、岡山県、広島県)※2022年12月現在
- 寄付金の8%を、小さな学校づくりの応援基金へ(ファーム&ファンド部門の設立・運営)
教育理念

一人一人の中にねむっている種のような力が、大地への深い信頼と共にその子ならではの形で、その子ならではのペースで育つことを支援します。
■自分たちの手で、世界が変わる。世界に向けて、主体的に働きかける人物へ
周囲に見守られている安心感の中で過ごしてほしい。生活に必要なものは、自分たちの手で生み出せる ことを実感してほしい。そのような想いから、大人も子どもも、衣食住にまつわる手の仕事を大事にして います。

- 学園生活に必要なものをつくる「手仕事」「土仕事」の授業。
- 給食の自給自足と農の授業実践を目指して、四反分の米づくりに挑戦。
- 校舎の改装はできる限りDIYで!
今後は、この土地ならではのもの(自然環境や工芸、歴史、地域の人々など)を生かした手の仕事に取 り組んでいきたいです。
■自由への教育̶子どもの成長・発達を7年ごとの周期で捉える
子ども時代を、真の自由(自分で考え、自分の足で立つことができる)へ向かっていくための”準備期 間”であると考え、子どもの成長・発達段階に沿った教育を行なっています。子ども自身に選択や判断を委 ねる「自由”な”教育」とは区別し、周囲の大人が子どもにとっての良い手本であるよう、また、ふさわし く導いていくことができるよう、日々研鑽を積んでいます。
【第1七年期:0~7歳】
豊かな感性や想像力、健やかな身体、周囲への安心感を育むことで、「学ぶ」た めの土台をつくる。
【第2七年期:7~14歳】
人から人へと伝わる”温かさ”と共に、感情豊かにこの世界のことを学ぶ。
【第3七年期:14~21歳】
これまで培ってきたものを土台として、抽象的思考や判断の力を磨く。
■ユネスコスクールの活動を通じて育てたい資質や能力
- 周囲の世界への深い信頼
世界で起こっている出来事に関心を持ち、自ら心を通わせ、つながろうとすることができる。 - 自立心
他者評価に頼らず、自分で自分を満たすことができる。自分で考え、自分の足で立つことができる。 - 本質を見極める力
表面的な理解にとどまらず、時間をかけて深く物事と付き合うことができる。 - 自らの内面生活(思考や感情)
・・・他者の声に、注意深く耳を傾けることができる。 - 他者と協働する姿勢
・・・自己理解と他者理解を両立させながら、一人ではできない大きな課題にも取り組むことができる。
活動実績
わかやまシュタイナー学園の教育実践は、そのほとんどがユネスコスクールの使命や目的に沿ったものです。ここではチャレンジ期間における特徴的な活動を取り上げて報告いたします。


1年生~6年生までの
主なESD関連科目と授業実践例

※オイリュトミー
・・・言葉や音楽など、音の響きを身体的に味うわう芸術活動。他者と共に空間を動くことで、調和的な感覚を育み、将来的に、他者と協調して働くための土台とする。

~学園全体行事~
◆収穫祭(2022年11月23日実施)
その年の豊作を祝う「収穫祭」を、毎年11月23日(祝日)に開催します。


◆2022年度実施内容
- 餅つき(3年生以上の児童が育てたもち米を使用)
- KATTE市(保護者や教員による手作り品の販売)
- 高学年の子どもによる模擬出店
- 保護者による合唱
- 高学年クラスによる合唱
- サントゥール、タブラ奏者をお招きしてのコンサート(インドの古典音楽)
◆アドヴェント・スパイラル
(2022年12月16日実施)

暗闇の深まる冬至の季節に行われる祝祭です。
杉や桧などの枝によって螺旋状に形どられた道を、「りんごろうそく」を持った子どもたちが一人ずつ歩 きます。中央の蝋燭から光を取り、明かりの灯った「りんごろうそく」を螺旋の帰り道に置くことで、闇 の中に少しずつ光が増えていくことを体験します。
闇の中に光をもたらす体験=世界に向けて主体的に働きかけていくための原体験として、シュタイナー教 育の中ではとても大事にされている行事です。
その他:日常的な実践
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◉当学園の活動実績に関連するユネスコのテーマ
地球市民教育 / 文化遺産 / 平和の文化 / 人権 / 共に生きることを学ぶ / 異文化間の対話 / SDGs / 校内暴力 といじめ / 持続可能な開発 / 持続可能なライフスタイル
◉当学園の活動実績に関連するSDGsの目標



カリキュラムなど
2022年度低学年ESDカレンダー
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2022年度高学年ESDカレンダー
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初等部カリキュラム2022
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初等部教育課程2022
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